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[はじめに]
保険薬局においてTDM(therapeutic drug monitoring)が行える環境を整備していくことは、将来の薬剤師にとって活動範囲を広げていく上でも重要であると考える。
これまで、当薬局ではTDM解析をおこなった事例を発表してきており、この学術大会においては4回目を数える。保険薬局の薬剤師がチーム医療の中で、その専門性を発揮する道具としてTDM解析の導入は有意義であることを発表してきた。また、薬剤師は患者をモニタリングした際、副作用等を発見したならば、それを医師へ伝え、処方の問題点を検討するために情報を提供することが必要である。しかし、例えばそれが多剤併用のため特定できない場合や患者の疾患の特徴なのか副作用なのか、区別がつかない等、現場ではそういう場面に遭遇することがある。そこで、薬物の血中濃度から副作用の根拠となる情報を得ることで、患者の安全を守るために処方の問題点を発見できた例があったので報告する。
[方法]
- 対象者:外来、在宅、老人施設患者
- 対象薬剤:テオフィリン製剤
- 薬物血中濃度測定: 医療機関のオーダーにより検査会社が行う
- TDM解析:薬局薬剤師がベイズの定理を用いたソフトを使用して行う
[手順]
- 患者の選定をする。
テオフィリン製剤服用患者で、副作用の疑い、コンプライアンスのチェック、投与量や投与間隔のチェック等TDM解析の必要性が認められた患者。
- TDMの目的を明らかにした上で医師に導入を提案する。
- 患者へのTDM導入の説明及び解析に必要な患者情報収集をする。
- 採血及び血中濃度測定をする。
・医師:TDM解析のための採血を行うことを患者に伝える。
・薬剤師:患者説明のフォロー、採血時刻、服薬状況のチェックを行う
- 解析、シミュレーション、考察を行い医師へ情報提供する。
- 処方検討を行った結果、医師は患者に説明をする
- 患者来局、在宅訪問、施設往診時にTDMの結果から服薬指導する。
[結果・考察]
薬剤師が患者をモニタリングする上で、TDM解析を行いアセスメントしてプランニングした結果を医師へ情報提供することで、処方検討の際、役に立った例もあった。
保険薬局の薬剤師が、薬物の血中濃度の視点をもつことで、外来以外にも在宅や老人施設活動におけるチーム医療の中で薬学的専門性を発揮していけると考える。
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